電王戦 2手目△6二玉は奇策? ハム将棋 上手裸玉短手数記録から考える
ボンクラーズ戦終了後の記者会見で、米長邦雄永世棋聖は「(2手目)△6二玉は奇をてらったわけではない。私の指し方が悪くて負けたのであって、△6二玉が悪いわけではない」と冒頭で発言しました。
その後読売新聞記者の質問に対し、△6二玉の事を悪く言わないで欲しいと注文をつけた上で、ボナンザ開発者との会合の結果を含めて、△6二玉は現時点のボンクラーズに対する最善手という内容のことを答えました。
しかし、翌日(1月15日)の記事では、その内容には触れずに△6二玉を「奇策」とあっさり書いていました。
紙面では記名入り記事ではなかったので、実際に誰が書いた記事かはわかりませんが、きっと強い人で、その内ソフトも対応出来るようになる不自然な手だとして「奇策」としたのでしょう。
その後読売新聞記者の質問に対し、△6二玉の事を悪く言わないで欲しいと注文をつけた上で、ボナンザ開発者との会合の結果を含めて、△6二玉は現時点のボンクラーズに対する最善手という内容のことを答えました。
しかし、翌日(1月15日)の記事では、その内容には触れずに△6二玉を「奇策」とあっさり書いていました。
紙面では記名入り記事ではなかったので、実際に誰が書いた記事かはわかりませんが、きっと強い人で、その内ソフトも対応出来るようになる不自然な手だとして「奇策」としたのでしょう。
記事に不満あり、というエントリーではありません。米長永世棋聖の△6二玉の見解も少しは伝えて欲しいですが、奇策というのもそうかなと思います。なぜ記名入り記事が少ないという新聞そのものへの不満はありますけどね(笑)
このエントリーは、深い検討をしたわけでもなく、ほぼ思いつきで書いておりますので、そんな感じで読んで下さい^^
●ソフトの癖は「奇策」?で対応可能
昨年の、第21回コンピューター世界将棋選手権で優勝したボンクラーズに、米長永世棋聖によれば2手目△6二玉から優位を築き、勝ち筋があったものそれを逃したそうで、破れてしまいました。
2手目△6二玉は、読売新聞記事でも書かれているように、現時点では確かに「奇策」でしょう。しかしボンクラーズの母体とも言える、ボナンザの開発者保木氏は2手目△6二玉はボナンザに対しては有効であると米長永世棋聖に伝え、米長永世棋聖は研究の結果、今回のボンクラーズ戦では初手▲7六歩に対する最善手であると判断しました。結果が全てとは言え、それは有効なものでした。いい我慢とも言えますが、飛車を使った手待ちは人間なら辛い時間でしょうね。
現在のソフトには再現性のある癖があり、それを見抜き、弱点を正確につければ勝てそうです。例えばそれは、入玉に弱い、角を強引に切りたがるという類のものです。再現性のある癖とは、どうしても繰り返しやってしまうことです。
これが調整で上手くカバー出来るものなのかどうか、いつか頂上決戦になった時に、最後に出るのは渡辺明二冠のようですが、厄介な問題となりそうです。
●対ハム将棋 上手裸玉「北野定跡」
私の棋力では、残念ながらソフトの大会で優勝するようなものの癖をたとえ知っていても、弱点はつけません。しかし、ハム将棋(以下、ハム)なら・・・。
まず、このブログでアクセスの多いエントリーである「祝・ハム将棋移転 ハム対裸玉57手で上手の勝ち棋譜」をご覧ください。
ハムの癖の主なものは以下の通りです。
ネット上では、確認できるかぎりは最初に発表したと思われますので、密かに「北野定跡」と呼んでいます。誰にも言わず心のなかでそう呼んでいて、いろいろな意味で寂しい限りです(笑)
その後Youtubeで、このブログを参考にしたか、自身で発見されたかはわかりませんが、他の方が「裸玉で新ハム将棋に勝つ(57手)」という動画をアップされています。26000回以上再生された人気動画になっています。
また、北野定跡からは「ハム将棋裸玉激辛流完全勝利」(Youtube動画)というものも生まれております。
今後、もしくは既に短手数記録は更新される、されているかも知れません。しかし1年2ヶ月ほど前に、発見したものが親しまれているのは嬉しいです。また本筋からはかけ離れた本当にどうでもいいような所であっても、少しは将棋に功績が残せたと自己満足出来るだけでも幸せです。
●ソフトの癖を見つけて将棋を楽しもう!
現最強ソフトのボンクラーズと、将棋入門FLASHソフトのハム将棋で結論らしきものを言うのはかなり強引です。本筋で勝つのを目指すかは別にして、しかしどんなソフトでも、現状では「奇策」と思える不自然な手を人間が指しても成立するレベルの癖を持っているようです。
来年行われる電王戦で、プロ棋士が癖を見抜いた上で「奇策」を用いるかも知れません。しかしそれは、今回米長永世棋聖が言ったように勝つための最善手でしょう。
最強ソフトに勝つのは無理な棋力のアマでも、今回再度ご紹介したように、ハムの癖を見抜いて上手裸玉の短手数勝ち記録を狙うのも楽しみ方の一つです。他にもソフトはいろいろありますし、楽しみ方もいろいろありそうです。
参考までに北野定跡は、私が将棋を始めて1年ちょっと、将棋倶楽部24で4級ぐらいの頃に見つけたものです。ソフトの癖を見つけるのに、経験年数や棋力はあまり関係なさそうです。
ソフトの癖を見つけて、「奇策」を用いて勝つ方法を探すのは、プロの真剣勝負でも立派な事だし、アマでも将棋を楽しむ方法になると思います。
いろいろ書いてますが、大きな対局の話をもって、小さな自慢を大きく見せたかったぐらいのことです(笑)
それと、ソフトを使って将棋を楽しみましょう!ってことですね。
このエントリーは、深い検討をしたわけでもなく、ほぼ思いつきで書いておりますので、そんな感じで読んで下さい^^
●ソフトの癖は「奇策」?で対応可能
昨年の、第21回コンピューター世界将棋選手権で優勝したボンクラーズに、米長永世棋聖によれば2手目△6二玉から優位を築き、勝ち筋があったものそれを逃したそうで、破れてしまいました。
2手目△6二玉は、読売新聞記事でも書かれているように、現時点では確かに「奇策」でしょう。しかしボンクラーズの母体とも言える、ボナンザの開発者保木氏は2手目△6二玉はボナンザに対しては有効であると米長永世棋聖に伝え、米長永世棋聖は研究の結果、今回のボンクラーズ戦では初手▲7六歩に対する最善手であると判断しました。結果が全てとは言え、それは有効なものでした。いい我慢とも言えますが、飛車を使った手待ちは人間なら辛い時間でしょうね。
現在のソフトには再現性のある癖があり、それを見抜き、弱点を正確につければ勝てそうです。例えばそれは、入玉に弱い、角を強引に切りたがるという類のものです。再現性のある癖とは、どうしても繰り返しやってしまうことです。
これが調整で上手くカバー出来るものなのかどうか、いつか頂上決戦になった時に、最後に出るのは渡辺明二冠のようですが、厄介な問題となりそうです。
●対ハム将棋 上手裸玉「北野定跡」
私の棋力では、残念ながらソフトの大会で優勝するようなものの癖をたとえ知っていても、弱点はつけません。しかし、ハム将棋(以下、ハム)なら・・・。
まず、このブログでアクセスの多いエントリーである「祝・ハム将棋移転 ハム対裸玉57手で上手の勝ち棋譜」をご覧ください。
ハムの癖の主なものは以下の通りです。
- 無条件で王手出来る時は王手する
- ただで取られそうになった駒は逃げる
- 両取りをかけられたら、価値の高い駒を逃がす
ネット上では、確認できるかぎりは最初に発表したと思われますので、密かに「北野定跡」と呼んでいます。誰にも言わず心のなかでそう呼んでいて、いろいろな意味で寂しい限りです(笑)
その後Youtubeで、このブログを参考にしたか、自身で発見されたかはわかりませんが、他の方が「裸玉で新ハム将棋に勝つ(57手)」という動画をアップされています。26000回以上再生された人気動画になっています。
また、北野定跡からは「ハム将棋裸玉激辛流完全勝利」(Youtube動画)というものも生まれております。
今後、もしくは既に短手数記録は更新される、されているかも知れません。しかし1年2ヶ月ほど前に、発見したものが親しまれているのは嬉しいです。また本筋からはかけ離れた本当にどうでもいいような所であっても、少しは将棋に功績が残せたと自己満足出来るだけでも幸せです。
●ソフトの癖を見つけて将棋を楽しもう!
現最強ソフトのボンクラーズと、将棋入門FLASHソフトのハム将棋で結論らしきものを言うのはかなり強引です。本筋で勝つのを目指すかは別にして、しかしどんなソフトでも、現状では「奇策」と思える不自然な手を人間が指しても成立するレベルの癖を持っているようです。
来年行われる電王戦で、プロ棋士が癖を見抜いた上で「奇策」を用いるかも知れません。しかしそれは、今回米長永世棋聖が言ったように勝つための最善手でしょう。
最強ソフトに勝つのは無理な棋力のアマでも、今回再度ご紹介したように、ハムの癖を見抜いて上手裸玉の短手数勝ち記録を狙うのも楽しみ方の一つです。他にもソフトはいろいろありますし、楽しみ方もいろいろありそうです。
参考までに北野定跡は、私が将棋を始めて1年ちょっと、将棋倶楽部24で4級ぐらいの頃に見つけたものです。ソフトの癖を見つけるのに、経験年数や棋力はあまり関係なさそうです。
ソフトの癖を見つけて、「奇策」を用いて勝つ方法を探すのは、プロの真剣勝負でも立派な事だし、アマでも将棋を楽しむ方法になると思います。
いろいろ書いてますが、大きな対局の話をもって、小さな自慢を大きく見せたかったぐらいのことです(笑)
それと、ソフトを使って将棋を楽しみましょう!ってことですね。
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